
1980年製と思われるBurny FLG-90。機種同定と製造年同定が不確実なのはBurnyの場合は致し方ない。
困ったことにカタログにはFLG-90,FLG-150,FLG-240の違いが殆ど記載されていない。さらに,当時はたとえ張りトップであっても土台がメイプル単板であれば「単板削り出しトップ」と記載されていたから,仕様の違いがカタログ上に表れてこない。唯一異なる記載があるのがピックアップである。FLG-150とFLG-240にはSeymourDuncan 59 model,FLG-90はL-8001 Vintageというオリジナルピックアップが搭載されていた。
FLG-240には以下の断り書きが追加されている。
「非常に希少な材を使用するため,入手が困難な場合もありますので,受注を受付けることができないことがあります。予定基本価格は¥240,000となっていますが,材料の入手状況によっては価格変更をする場合もありますので,あらかじめご了承ください」
ここまで言っておいて最高グレードに張りトップを使うことはないと思う。あと価格的に考えてFLG-150は派手さのない杢トップ,FLG-90は貼りトップというところだろう。
このギターのピックアップはGibson 57'Classicに換装されている。SeymourDuncan 59modelを搭載したギターのピックアップを57'Classicに交換する者が果たしているだろうか。かなり考え難い。L-8001Vintageから57'Classicなら十分に考えられる,というか自然な成り行きである。このギターをFLG-90だと判断した理由はそこである。
コイルタップスイッチも付け加えられ,フレット交換もなされ,標準の2コブペグのひとつが1コブのものへと交換され,コレクターズコンディションからは程遠いギターだが,音は唸るほど素晴らしい。4.76kg(弦を含む)。(2016.8.19更新)
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