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カタログ上このギターのカラーはOS(オイルステイン)と呼ばれている。
ヤマハの商品開発において中小メーカーとは異なる方針を置いているように見える。
材質が高級であるかないか,細工や塗装がより手が込んでいるかどうか,パーツ類の価格によってマーケティングピラミッドが形成されるというのが一般的な性向である。そこでは楽器に求められるサウンド以上に,購入者の所有欲をいかに満たすか,また長期的にはプレミア化による財産形成を目論む人達をいかに取り込むかということまで考えられている。
決してヤマハがそのような方向性に真っ向から逆らっているわけではないが,そのような一般性向のなかに,サウンドバリエーションというものを意識的に織り込んでいることが分かる。それぞれのグレードのギターを購入した人が,高級グレードとはまた違う個性によって満足できるよう計らわれている。だからヤマハのギターには安かろう悪かろうという法則は成り立たない。
このようなヤマハの方針は,楽器を扱う企業意志として称賛すべきだろう。
ただ,先に述べたマーケティングピラミッドを外した方向に向けられたことで,高級グレードを購入したユーザーの所有欲は満たされ難く,長期的なプレミア化も厳しいとみなされてしまうだろう。
そういった理由からだと思うが,ヤマハの高級グレードギターには他社製品にみられるような人気がない。
1ピースマホガニーボディ,2ピースハードメイプルトップ,縞黒檀指板,L-1ピックアップ,バイサウンドシステム。4.12kg(弦を含む)。(2016.8.28)
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