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HIKI

DAORE

 AriaPro II ST500D 1980年製

 

1970年代後半,国産ギター会社はコピー戦争の真っ只中にあった。同じものを作りながら差別化するという二律背反の条件をクリアすべく,他社との差別化に邁進していた。


そんな中に現れたリプレイスメントPUの嚆矢DiMarzio,種子島から戦国本土に広がった鉄砲のように日本のエレクトリックギター界を席巻していった。ギターはPUさえよければいい音が出る,無知なギター少年達はそのように洗脳されDiMarzioに憧れた。 弱い歩兵でも鉄砲を持たせれば強くなる,Aria Pro IIこと荒井貿易の戦略はそんなところにあったのではなかろうか。他社が専ら高級機種に限定して搭載しているのに対抗して低いグレードの機種にも搭載し,ディマジオ・パワード・シリーズと銘打って販売を始めた。


DiMarzio社FS-1を3機搭載したギターがなんと5万円,当時のAria Pro II カタログによるとFS-1の価格は1万円/個,3個で3万円,つまり他の部分よりもPUの値段が高い。同じシリーズでDiMarzio DuaiSound(1万7000円/個)を2つマウントしたLS-500Dの定価は5万円。大量購入によってコストを抑えることができなければ到底無理な設定だ。


ボディーはセン4pc,この辺りに製造コスト削減が見て取れるが,これ以外にコストを減らせそうな 部分は見あたらない。作りも流石マツモク。重量は3.19kg(弦含む),激軽。(2016.8.17更新)

AriaProII Catalogue1980

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