Tokaiレスポールスタンダードモデルの型番の頭文字"LS"が1983年頃に変更になっている。折しも東海楽器が会社更生法の適応を申請した頃である。LSシリーズでは廉価グレードのLS-60/50のヘッド角は14°に設定されていたが，TLSシリーズのヘッド角は全グレードで18°に統一されている。

このギターは2008年のアップ以来杢トップとして紹介していたのだが，2011年5月，これとほぼ同じギターを所有しているという東京都のT氏からメールを頂いて，これが貼りトップである可能性の指摘を受けた。情報をもとにPUキャビティーをルーペで詳細に観察したところ，トップ表面とキャビティー側面（トップ材の断面）の木目が一致しておらず，氏の指摘のとおり貼りトップであることが判明した。

1984年以降のカタログにおいて，東海楽器はTLSシリーズの詳細仕様を記載しなくなっている。これが意味するところを想像することは難しくないだろう。3.86kg（弦を含む）。（2016.8.27更新）