
Kawai Guitars
このサイトを立ち上げてすでに10数年になる。途中で一度公開を中止した。理由のひとつはギターの処分を考えていたということと,もうひとつは無理して日本語表記と英語表記の両方のサイトを作ってしまったので更新するのが億劫になってしまったからである。中途半端な形で終わるのもひとつの終わり方だとは思って当初は納得していたのではあるが,ある別の目標を中途半端に終えてから,なんだか,むずむずと「やらなきゃいけない虫」が蠢きはじめて再始動したというわけである。もちろんまた再冬眠もあり得るのでそのときはごめんなさい。
河合楽器のエレキギターについての情報はとても少ない。実際,中学校,高校,大学時代を振り返ってみても,河合楽器のエレキギターを使っていた人に一人も会ったことがない。ただ私の周囲だけの話ではある。少ない数ではあるがオークションで取引されているということは実際に買っていた人はもちろんいたということである。
1980年代の河合楽器のカタログの裏表紙をみると同社のギター・ベースを使用している5名の外国人と8名の日本人のミュージシャンが紹介されている。ただ率直に言うと名の知れたミュージシャンではない。おそらくは河合楽器が宣伝を兼ねて楽器を提供したのではないかと想像される。ただ三日月の形をした有名なMoonsault(ムーンサルト)は実際にプロが使用しているのをテレビの画面で見たことがある。
ギターではあまり日の目を見ることがなかった河合楽器ではあるが,ピアノについてはヤマハと並んで「世界の河合」である。いくつかギターを分解したがモリダイラ楽器の木工技術に支えられたBill Lawrence同様にその木工技術は精巧である。ピアノを含めた長い楽器制作の技術がギターにもしっかりと生かされていると感じる。
また希少材であるハワイアンコアを量産品に投入したり,高級ハードウェアを搭載したギターをSuper Material Seriesと称して量産品レベルのギターに投入するなど,かなり思い切った戦略を展開していたと思うが,それがギター事業からの撤退のひとつの要因になったようにも思える。あの仕様であの価格では利益など出なかっただろう。
河合楽器のギターを収集している人はかなり少ないのではないかと思う。そして資料も少ない。ここでは私の所有するいくつかの河合楽器のギターを紹介させていただく。(2026.8.19)
