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HIKI

DAORE

Kawai Aquarius Koa

Kawaiのギターについてはとくにかく情報が少ない。今私の手元にある情報は,当時立東社が出版したエレキギター等の総合カタログ雑誌「THE Musical Instrument 楽器」の①1984〜85年版,②1986〜87年版,③1989〜90年版の3冊と,④1989年,1990年のKawai Rockoonのカタログだけである。当時のGuitar MagazineやPlayer誌には河合楽器は広告を載せていなかったようである。ということは購入者の殆どは店頭に並んだKawaiのギターを直接見て購入したということになるのだろうか。

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①には11機種,②には9機種が紹介されているが,③にはMoonsaultの1機種が紹介されているのみである。同社のギター生産についての方針に何らかの大きな変化があったことを窺わせる。

 

ここに紹介したような下膨れのユニークなボディー形状と3つのハムバッカーを搭載した機種は「Aquarius」という機種として紹介されている。同じ形状でヘッドのAquariusのロゴを持った他のモデルもあったが,カタログ上は「AQ-38」「AQ-40」「AQ-50」「AQ-60」という機種名で,3ハムバッカーのモデルだけが機種名としての「Aquarius」だったようである。カタログ上は定価50,000円,ボディーはアルダー単板と表示されている。

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しかしこのギターを見ると分かるようにボディーはアルダーではなくKoaである。Koaの3ピースの単板が継がれている。当時はKoaと謳ったモンキーポッドと思われるギターもあったが,色調,導管の細さ,カーリー状の横縞など間違いなくKoaである。このようなギターはカタログ上に記載はないのでカタログ外モデルということになるだろう。どれくらいの価格であったかは不明だが,当時のKoaボディのストラトRG-100Kが100,000円,RF-85Kが85,000円に設定されてたことを考えるとそのような価格で作られたのだろうと推定することは可能である。

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​今現在Koaは希少な超高級材である。しかしこのギターが作られた時代にはそれほどではなかった。幾分高級だよという程度のものであった。ある時代からKoa材の値段の高騰が始まったのである。ハワイアンコアはワシントン条約で輸出入が規制されているハカランダなどとは異なり法律上の輸出入の制限はされていない。ハワイでの伐採制限による間接的な影響の結果が価格に現れたということである。

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​たとえば1980年のKoaの1bf(board feet=12✕12✕1 inch)の立木価格が0.1$だったのが,1996年には3$に上昇している。16年間で30倍の価格上昇があったことになる。現在では1bfあたり180$にもなる材も取引されている。1990年頃以降のKoa使用を謳ったギターの多くは化粧板程度の薄いKoaトップになってしまったのもこれで頷ける。

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今後紹介するKawaiのギターのいくつかはKoa材を用いたものである。それは意図的に収集したからである。今このようなギターを作ろうとしたら一体いくらかかるのだろう。(2026.8.23)

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